stream_socket_client
(PHP 5, PHP 7)
stream_socket_client — インターネットドメインまたは Unix ドメインのソケット接続を開く
説明
stream_socket_client
( string $remote_socket
[, int &$errno
[, string &$errstr
[, float $timeout
= ini_get("default_socket_timeout")
[, int $flags
= STREAM_CLIENT_CONNECT
[, resource $context
]]]]] ) : resource
remote_socket
で指定された接続先との、
ストリームまたはデータグラム接続を確立します。
作成されるソケットのタイプは、[トランスポート]://[ターゲット]
という形式の URL フォーマットによって指定された
トランスポートによって決定されます。
TCP や UDP といったインターネットドメインのソケット (AF_INET)
には、remote_socket
パラメータの
ターゲット
の部分は、ホスト名または IP アドレスと、
それに続くコロンで区切られたポート番号から構成されていなければなりません。
Unix ドメインのソケットの場合は、ターゲット
の部分は、ファイルシステムにおけるソケットのファイルを指定しなくては
いけません。
注意:
ストリームはデフォルトではブロックモードで開かれますが、 stream_set_blocking() を使うことで非ブロックモードに 変更することができます。
パラメータ
remote_socket
接続するソケットのアドレス。
errno
接続に失敗した場合にシステムレベルのエラー番号が設定されます。
errstr
接続に失敗した場合にシステムレベルのエラーメッセージが設定されます。
timeout
connect()
システムコールがタイムアウトとなるまでの秒数。注意:
このパラメータが適用されるのは、非同期通信を試みていない場合のみです。
注意:
ソケット上のデータの読み書きに関してタイムアウトを設定する必要がある場合は、 stream_set_timeout() を使ってください。 stream_socket_client() に渡される
timeout
は、ソケットの接続時にのみ適用されます。flags
接続設定フラグの任意の組み合わせを指定できるビットフィールドです。 現在、接続設定フラグとして選択できる値は、
STREAM_CLIENT_CONNECT
(デフォルト)、STREAM_CLIENT_ASYNC_CONNECT
とSTREAM_CLIENT_PERSISTENT
のみです。context
stream_context_create() で作成した有効なコンテキストリソース。
エラー / 例外
失敗した場合は、errno
と
errstr
に
システムレベルの connect()
関数の実行時に発生したシステムレベルのエラーを表す値を返します。
もし、errno
に返された値が 0
で、かつ、 この関数が false
を返した時は、
connect()
システムコールの前に何らかのエラーが
発生したことを示しています。これは、多くの場合、ソケットの初期化
に失敗したことで起こります。errno
と
errstr
パラメータは常に参照渡しされることに
留意してください。
例
例1 stream_socket_client() の例
<?php$fp = stream_socket_client("tcp://www.example.com:80", $errno, $errstr, 30);if (!$fp) { echo "$errstr ($errno)<br />\n";} else { fwrite($fp, "GET / HTTP/1.0\r\nHost: www.example.com\r\nAccept: */*\r\n\r\n"); while (!feof($fp)) { echo fgets($fp, 1024); } fclose($fp);}?>
例2 UDP 接続の使用
ローカルホスト上で動いている UDP サービスの "daytime" (ポート 13) で日時の情報を取得します。
<?php$fp = stream_socket_client("udp://127.0.0.1:13", $errno, $errstr);if (!$fp) { echo "ERROR: $errno - $errstr<br />\n";} else { fwrite($fp, "\n"); echo fread($fp, 26); fclose($fp);}?>
注意
警告 UDP ソケットは、リモートホストに到達できなくても エラーを発生せず、開いているかような状態になることがありす。 このエラーは、実際にソケットに対して、読み込みや書き込み動作を 行ってみないと判断できません。原因としては、UDP が非接続型の プロトコルであることが挙げられます。つまり、実際にデータを 送受信する段階になるまで、OS の側では接続を確立しようとしないという ことです。
注意:
数値で IPv6 アドレスを指定するときは、(例
fe80::1
) アドレスを角カッコでくくらなくてはなりません。たとえば、tcp://[fe80::1]:80
.
注意:
環境により、Unix ドメインや接続タイムアウトが利用できない場合があります。 有効なトランスポートのリストは、stream_get_transports() で取得できます。組み込むのポートの一覧については、 サポートされるソケットトランスポートのリスト を参照ください。
参考
- stream_socket_server() - インターネットドメインまたは Unix ドメインのサーバーソケットを作成する
- stream_set_blocking() - ストリームのブロックモードを有効にする / 解除する
- stream_set_timeout() - ストリームにタイムアウトを設定する
- stream_select() - select() システムコールと同等の操作を、 ストリームの配列に対して tv_sec と tv_usec で指定されたタイムアウト時間をもって行う
- fgets() - ファイルポインタから 1 行取得する
- fgetss() - ファイルポインタから 1 行取り出し、HTML タグを取り除く
- fwrite() - バイナリセーフなファイル書き込み処理
- fclose() - オープンされたファイルポインタをクローズする
- feof() - ファイルポインタがファイル終端に達しているかどうか調べる
- cURL 関数