Phar::startBuffering
(PHP 5 >= 5.3.0, PHP 7, PECL phar >= 1.0.0)
Phar::startBuffering — Phar の書き込み操作のバッファリングを開始するが、ディスク上の Phar オブジェクトは変更しない
説明
public Phar::startBuffering ( ) : void
技術的には必須ではありませんが、Phar::startBuffering() メソッドを使用すると、大量のファイルを含む Phar アーカイブの作成や変更が非常に高速になります。 通常は、Phar アーカイブ内のファイルが作成あるいは変更されるたびに Phar アーカイブ全体を改めて作り直します。 これによって、アーカイブが常に最新の状態となります。
しかし、単に新しい Phar アーカイブを作りたいときや アーカイブ全体を一度に書き出したいときなどは、これは不要です。 同様に、いくつかの変更を行うときに、 すべての変更がうまくいったことを確認してから実際にディスクに書き込みたい ということもあるでしょう。 これは、ちょうどデータベースのトランザクションの概念と同じようなものです。 Phar::startBuffering()/Phar::stopBuffering() の両メソッドが、このような場合のために用意されています。
Phar の書き込みバッファリングはアーカイブ単位で処理されます。
Phar アーカイブ foo.phar
でバッファリングが有効であったとしても、それは
Phar アーカイブ bar.phar
の変更には影響しません。
返り値
値を返しません。
例
例1 Phar::startBuffering() の例
<?php// 確実に消しておきます@unlink('brandnewphar.phar');try { $p = new Phar(dirname(__FILE__) . '/brandnewphar.phar', 0, 'brandnewphar.phar');} catch (Exception $e) { echo 'phar を作成できません:', $e;}echo '新しい phar のエントリ数は ' . $p->count() . " です\n";$p->startBuffering();$p['file.txt'] = 'hi';$p['file2.txt'] = 'there';$p['file2.txt']->setCompressedGZ();$p['file3.txt'] = 'babyface';$p['file3.txt']->setMetadata(42);$p->setStub("<?phpfunction __autoload($class){ include 'phar://myphar.phar/' . str_replace('_', '/', $class) . '.php';}Phar::mapPhar('myphar.phar');include 'phar://myphar.phar/startup.php';__HALT_COMPILER();");$p->stopBuffering();?>
参考
- Phar::stopBuffering() - Phar アーカイブへの書き込みリクエストのバッファリングを終了し、変更内容をディスクに書き込む
- Phar::isBuffering() - Phar の書き込み操作がバッファリングされるか、あるいは直接ディスクに書き込まれるかを調べる