MongoDB::execute
(PECL mongo >=0.9.3)
MongoDB::execute — JavaScript コードをデータベースサーバー上で実行する [非推奨]
説明
public MongoDB::execute
( mixed $code
[, array $args
= array()
] ) : array
警告 このメソッドが実行する » eval コマンドは、 MongoDB 3.0+ では非推奨となりました。
Mongo データベースサーバーは JavaScript エンジンを持っています。 このメソッドを使うと、任意の JavaScript をデータベース上で実行することができます。 大量のコレクションの操作を軽量に行ったり、 結果に対する何らかの処理をデータベース側で行うことでクライアント側への送信量を減らしたり といった際に有用です。
データベース内での JavaScript の実行時には書き込みロックを取得します。 つまり、他の操作をブロックするということです。長いスクリプトを実行する前にはこのことを考慮しましょう。
これは、データベースコマンド » eval のラッパーで、次のコードと同じ意味です。
<?phppublic function execute($code, $args) { return $this->command(array('eval' => $code, 'args' => $args));}?>
MongoDB は、ひとつの文を一行に書くと return 文があるものとみなします。 これは、あまり直感的でない振る舞いのもととなります。 たとえば、これは "foo" を返します。
<?php$db->execute('"foo";');?>
しかし、これらはどちらも null
を返します。
<?php$db->execute('"bar"; "foo";'); // 複数の文$db->execute('db.foo.count();'); // 複数行?>
この驚くべき振る舞いを回避するには、何を返すのかを MongoDB に決めさせるのではなく return する値を明示しておけばよいでしょう。 先ほどの例では、このように書き換えることができます。
<?php$db->execute('"bar"; return "foo";');$db->execute('return db.foo.count();');?>
これで、最初の文は "foo" を返して 二番目の文は "foo" コレクションの数を返すようになります。
返り値
評価した結果を返します。
例
例1 単純な MongoDB::execute() の例
<?php$response = $db->execute("function() { return 'Hello, world!'; }");echo $response['retval'];?>
上の例の出力は、 たとえば以下のようになります。
Hello, world!
例2 パラメータつきの MongoDB::execute() の例
オプションのパラメータ配列を JavaScript の関数に渡します。
<?php$response = $db->execute("function(greeting, name) { return greeting+', '+name+'!'; }", array("Good bye", "Joe"));echo $response['retval'];?>
上の例の出力は、 たとえば以下のようになります。
Good bye, Joe!
例3 スコープの例
文字列のかわりに MongoCode オブジェクトを最初のパラメータに使うと、 JavaScript を実行するスコープを渡すことができます。
<?php$func = "function(greeting, name) { ". "return greeting+', '+name+', says '+greeter;". "}";$scope = array("greeter" => "Fred");$code = new MongoCode($func, $scope);$response = $db->execute($code, array("Goodbye", "Joe"));echo $response['retval'];?>
上の例の出力は、 たとえば以下のようになります。
Goodbye, Joe, says Fred