unset
(PHP 4, PHP 5, PHP 7)
unset — 指定した変数の割当を解除する
説明
unset() は指定した変数を破棄します。
関数 unset() の内部動作は、 破棄しようとする変数の型に依存します。
あるグローバル変数が関数の中で unset() された場合、ローカル変数のみが破棄されます。呼出側の環境にある変数は、 unset() がコールされる前と同じ値を保持します。
<?phpfunction destroy_foo() { global $foo; unset($foo);}$foo = 'bar';destroy_foo();echo $foo;?>
上の例の出力は以下となります。
bar
グローバル変数を関数の内部で unset() するには、
$GLOBALS
配列を使います。
<?phpfunction foo() { unset($GLOBALS['bar']);}$bar = "something";foo();?>
参照渡しされた変数が関数内で unset() された場合に、 ローカル変数のみが破棄されます。呼出側の環境でその変数は、 unset() がコールされる前と同じ値を保持します。
<?phpfunction foo(&$bar) { unset($bar); $bar = "blah";}$bar = 'something';echo "$bar\n";foo($bar);echo "$bar\n";?>
上の例の出力は以下となります。
something something
静的変数が関数の内部で unset() された場合、 unset() は、その関数の残りのコンテキスト内においてのみ 変数を破棄します。関数を再度コールすると、破棄する前の値が復元されます。
<?phpfunction foo(){ static $bar; $bar++; echo "Before unset: $bar, "; unset($bar); $bar = 23; echo "after unset: $bar\n";}foo();foo();foo();?>
上の例の出力は以下となります。
Before unset: 1, after unset: 23 Before unset: 2, after unset: 23 Before unset: 3, after unset: 23
パラメータ
var
- 破棄する変数。
vars
- 別の変数。
返り値
値を返しません。
例
例1 unset() の例
<?php// 変数を一つ破棄するunset($foo);// 配列の要素の一つを破棄するunset($bar['quux']);// 複数の変数を破棄するunset($foo1, $foo2, $foo3);?>
例2 (unset)
によるキャスト
(unset)
によるキャストは
unset() 関数と混同されがちです。
(unset)
によるキャストは、
単に NULL
型へのキャストを徹底するだけであり、
キャストした変数の値を書き換えるわけではありません。
(unset) によるキャストは、PHP 7.2.0 で非推奨になります。
<?php$name = 'Felipe';var_dump((unset) $name);var_dump($name);?>
上の例の出力は以下となります。
NULL string(6) "Felipe"
注意
注意:
これは、関数ではなく言語構造のため、可変関数 を用いて コールすることはできません。
注意:
現在のコンテキストで見えるものであれば、 オブジェクトのプロパティでさえも破棄することが可能です。
注意:
オブジェクトのメソッド内で
$this
を破棄することはできません。
注意:
オブジェクトのアクセス不能なプロパティに対して unset() を使用した場合は、もしオーバーロードメソッド __unset() が宣言されていればそれをコールします。
参考
- isset() - 変数が宣言されていること、そして null とは異なることを検査する
- empty() - 変数が空であるかどうかを検査する
- __unset()
- array_splice() - 配列の一部を削除し、他の要素で置換する
- (unset) casting