preg_replace_callback
(PHP 4 >= 4.0.5, PHP 5, PHP 7)
preg_replace_callback — 正規表現検索を行い、コールバック関数を使用して置換を行う
説明
preg_replace_callback
( string|array $pattern
, callable $callback
, string|array $subject
[, int $limit
= -1
[, int &$count
= null
[, int $flags
= 0
]]] ) : string|array|null
この関数の動作は、ほぼ preg_replace() と同じですが、
replacement
の代わりに
callback
を指定するところが異なります。
パラメータ
pattern
検索するパターン。 文字列あるいは文字列の配列のいずれかとなります。
callback
このコールバック関数は、検索対象文字列でマッチした要素の配列が指定されて コールされます。このコールバック関数は、置換後の文字列を返す必要があります。 コールバックのシグネチャは、次のとおりです。
handler ( array
$matches
) : stringpreg_replace_callback() 用の
callback
関数が、 ひとつの場所だけで必要となることがあります。 そんな場合は、 無名関数 を使って宣言した無名関数を preg_replace_callback() のコール時に使用します。 このようにすることにより、コールに関するすべての情報を 1 ヶ所に集め、 他の場所で使用されないコールバック関数名で関数の名前空間を 汚染しないようにすることができます。例1 preg_replace_callback() と無名関数
<?php/* Unix 方式のコマンドラインフィルタです。 * 段落の冒頭の大文字を、小文字に変換します。*/$fp = fopen("php://stdin", "r") or die("標準入力から読み込めません");while (!feof($fp)) { $line = fgets($fp); $line = preg_replace_callback( '|<p>\s*\w|', function ($matches) { return strtolower($matches[0]); }, $line ); echo $line;}fclose($fp);?>
subject
文字列あるいは文字列の配列で、 検索および置換の対象となる文字列を指定します。
limit
subject
文字列における 各パターンの最大置換回数。デフォルトは-1
(無制限) です。count
指定した場合は、置換を行った回数がここに格納されます。
flags
flags
には、PREG_OFFSET_CAPTURE
とPREG_UNMATCHED_AS_NULL
の組み合わせが指定できます。 これは matches 配列のフォーマットに影響します。 詳細は preg_match() 関数の説明を参照してください。
返り値
preg_replace_callback() は、
subject
が配列の場合には配列を、
それ以外の場合は文字列を返します。
エラー時の返り値は null
となります。
マッチするものが見つかった場合は新しい subject
を返し、それ以外の場合はもとの subject
をそのまま返します。
変更履歴
バージョン | 説明 |
---|---|
7.4.0 | パラメータ flags が追加されました。
|
例
例2 preg_replace_callback() の例
<?php// このテキストは 2002 に使われていたものなのですが、// これを 2003 年対応の日付に変更したいのです$text = "エイプリルフールの日付は 04/01/2002 です\n"; $text.= "この前のクリスマスの日付は 12/24/2001 でした\n"; // コールバック関数function next_year($matches){ // 通常は、$matches[0] がマッチした全体を表します。 // $matches[1] は、マッチした中で、パターン内の最初の '(...)' // にあてはまる部分を表します。それ以降も同様です。 return $matches[1].($matches[2]+1);}echo preg_replace_callback( "|(\d{2}/\d{2}/)(\d{4})|", "next_year", $text);?>
上の例の出力は以下となります。
エイプリルフールの日付は 04/01/2003 です この前のクリスマスの日付は 12/24/2002 でした
例3 カプセル化された BB code を処理するための、 preg_replace_callback() での再帰構造の使用
<?php$input = "通常の位置 [indent] 字下げ [indent] もっと字下げ [/indent] 字下げ [/indent] 通常の位置"; function parseTagsRecursive($input){ $regex = '#\[indent]((?:[^[]|\[(?!/?indent])|(?R))+)\[/indent]#'; if (is_array($input)) { $input = '<div style="margin-left: 10px">'.$input[1].'</div>'; } return preg_replace_callback($regex, 'parseTagsRecursive', $input);}$output = parseTagsRecursive($input);echo $output;?>
参考
- PCRE のパターン
- preg_replace_callback_array() - 正規表現検索を行い、コールバック関数を使用して置換を行う
- preg_quote() - 正規表現文字をクオートする
- preg_replace() - 正規表現検索および置換を行う
- preg_last_error() - 直近の PCRE 正規表現処理のエラーコードを返す
- 無名関数